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旅ゆけば〜

旅ゆけば〜

♪旅ゆけば〜駿河の里に〜茶の香り〜

それぞれの旅を少々。

ここはどこ?これはなあに?

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 師走の猫の手も借りたい時期なのに、やんごとなき急用で出かけ、駆け足で用を済ませてちょっぴり寄り道をしました。

 時空をタイムスリップして高等尋常小学校に入学です。

 古くても新しいような、教育の原点ともいうべき場所で遊んできました。

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 ほんとに遊んだ人もいました。ドレミドレミ、それとファファファソラソ、ララ♭シド(楽譜にルビ付きね)だけど(笑)。

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 昭和48年まで使ったという校舎の新たな息遣いを感じてきました。詳細は「また、おみょうにづ~。」

seiko

弁天さまは木皮の香り

Tenkawa

 阿倍野から近鉄で1時間強、そこからさらに路線バスで1時間の天河大弁財天へ行ってきた。着くなり白装束のおじさんに「君はどこから来たのかね」と声をかけられ、社務所で暖をとるよう案内される。お互いタバコをふかしながら他愛もない会話をしているうち、ちょうど奄美民謡の歌手が奉納するとのことで、その様子を見せてもらうことになった。

 本殿は20段くらいだろうか。最上段に神具が置かれ、中段に奉納者。僕はそれを最下段から見上げている。時が止まったかのように皆びくともしない。遠くで誰かが金づちを打っている。そんな静寂に包まれること5分、本殿の太鼓が鳴って宮司が登場した。

 宮司が祝詞をあげだすと、足元の砂利から蜃気楼みたいなものが出てくるのを感じた。熱したフライパンのような、ガスが噴出しているような。何だろこれ~と思っていたら、そのうち甘い香りが鼻をついた。記憶はあるけど思い出せない香り。化粧や香水でもない。強いて言えば木皮のほのかな甘い香りといった感じで、心地よい空気に包まれた。

 姿かたちは見えないけれど、弁天さまがいると感じた瞬間だった。

KENJI

 

蒼天伝は機上か地上か

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 朝一番の全日空機で富山へ。機内誌をめくっていたらスーパーシート特別提供品に男山本店の「蒼天伝」が載っていた。おお、こないだ第二笑口会議所で飲んだやつだ。味もネーミングもラベルも全日空のイメージにぴったりはまる地酒なんだろうなあ。なんかうれしい。

 本文には「澄んだ香りと味わい」と書いてある。第二笑口でたこの唐揚げをつまみにちびちび飲んだのを思い出すと、確かにそんな気がする。のどをスーッと抜けて、後味が残らないような感じ。かといって、香りはしっかりと鼻の奥に伝わってくる。他の味を邪魔しない「控えめ」といったところだろうか。なんてもっともらしく書く僕は飲めればいい式だから、戯れ言と思ってくだされ。

 それにしても機上で味わう蒼天伝ってかっこいいなあ。次はスーパーシートにしようか、でもその代金分でたらふく飲めるし、帰れば。

 機上で雰囲気に酔うか、地上で実を取るか捨てがたい。

KENJI

喫茶ぶるっく

Brook

 釜津田中学校から車で1分少々、右手にログハウスが見えた。喫茶ぶるっく。農家の嫁の事件簿、AKIさんのお義母さんが切り盛りする喫茶店だ。幸運にも営業の看板が出ていた。チェーンソーアートの熊やイーグルが入口で出迎える。それに無機質な橋の手すりに置かれた黄色いかぼちゃ。こういう心遣いがにくいなあ。

 店内に入ると、15畳くらいのスペースにカウンター席と8人は座れる大きなテーブル。もちろん中もすべて木づくり。壁には有名ラーメン店にひけをとらないほど、そうそうたる名刺や色紙が貼ってある。本棚にはインテリア雑誌や動物写真集。オブジェに足踏みミシン。

 隠れた名店を探し当てた気分になる。

KENJI 

F1チェンソー

Kamatsuda_akimatsuri

 制限時間1時間のチェーンソーアート実演。開始と同時にBGMが流れた。♪エブリバディダ~ンスナウ~、ジャッジャッジャッ。山あいに似つかわしくない曲と思いきや、これがまたチェーンソー音とマッチする。F1のようなスピード感と、モーグルのようにアクロバティックな動き。木くずが放物線を描いて火柱のような雪のような。これはアートというよりスポーツだと思う。終盤、ミリ単位で削るときには左に右にと、僕の頭とチェンソーの先端が同じ動きをしていた。ほんとうに息が詰まる。

 チェンソーは荒削り用、小細工用のものがあった。10分くらいだろうか。オイル切れが重さでわかるのだろうか。規則的にチェーンソーを交換している。その背後でエプロンを着けた奥さんらしき方が給油する。おお、F1のピットみたいだ。

KENJI

Chainsaw_art

 オークションに出ていた熊は、鼻水をたらしていた。

 

釜津田秋まつりへ行く

Boukakuriki

 押角峠を越え、釜津田方面へ。両側から山が迫り、左岸には集落が連なって八瀬と同じ風景が広がる。先日の低気圧のせいで、(岩泉)大川の水かさはいつもの3倍だという。なのに透明な水がとうとうと流れている。水しぶきの音だけが聞こえる世界。おお、これが農家の嫁の事件簿の風景だあ。ブログによれば、AKIさんはチェンソーアートで仙台に行っているはず。お母さんが切り盛りする喫茶店が開いているかは分からない。行き当たりばったりで向かった。

 途中、釜津田中学校で秋祭りが開かれていた。ちょうどチェンソーアートの実演が始まるところで、その様子を遠巻きに眺めていたら、おじさんが片手にメモ用紙を持って近づいてきた。たぶん取材だろう。

「あの~、腰は強いほうですか?」

「ン?どういうことでしょうか。」

 唐突な問いかけに少々混乱する。聞けば次演の棒角力大会の出場者を探しているそうで、僕に白羽の矢が当たった。

「1対1で丸太を押して、5秒間動かなかったら勝ちです。」 

 おお、面白そうだ。僕のじいちゃんは林業だ。丸太を担いだ経験がないことはない。米はたまに担いでる。担ぎのDNAは折り紙つきだ。ひょっとして自分はこのために生まれてきたんじゃないか。手と足が短いのはこのためかも。次々と邪念が浮かんで血が騒ぐ。ヒーローインタビューを受ける自分まで出てきた。

 けど待てよ。ここは釜津田、その道のプロばかりじゃないか。それに時間もない。冷静に考えて、今回は辞退することにした。

 すでに来年の棒角力大会を考え始めてしまった。どうしよ。

KENJI

 

内田さん、待ってます

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 みたび押角駅へ。五寸幅の柱に使い古しのレールを梁にして組まれたホーム。急ごしらえのように見える素材だけど、つくりは頑丈そう。おお、これが秘境駅かと感動する。時刻表には数字が6つしかない。右下には茂市駅からのお知らせシールが貼ってあった。

「内田様 旅ノート茂市駅で預かっています TEL0193-72-2215」

 こういう細かな配慮は、ローカル線だからこそできるのだと心が温まる。

 テツにとって命の次に大事な旅ノートを忘れていったのだろう。気の毒だ。でも待てよ、内田さんが再び訪れるとは限らない。むしろ再訪しない確率のほうが高そうだ。ということで、当ブログで告知します。押角駅を訪ねられた内田様、旅ノートは茂市駅で預かっているそうです。

KENJI

一宿一飯の恩義

Isshukuippan

 案の定、鉄子は心配されて案内されていた。ご主人から「君たちはずいぶん薄情だと思ったよ」と言われ恐縮するが、家のつくりに目を奪われた。デッキの前を渓流が流れ、その先には線路が見える。天井高4メートルはあろうリビングに、上まで採光窓が広がっている。一方に傾く屋根には芝生が敷かれていた。

 どうやらこの場所が気に入って東京から引っ越し、5年かけてご主人の手で建てているらしく、これから壁の内装をするという。『月刊建築』とか『男の隠れ家』にでてきそうな建物だ。鉄子を拾っていただいた恩義を忘れ、別荘に招かれた気分に酔いしれる。

 いつかこんな家を建ててみたいぞ。室根山麓にしようか、鶴が浦にしようか、妄想ばかりが膨らむ。

KENJI

鉄子、おいてけぼり

Oshikadotetsuko

 岩泉へ向かう列車には僕らと同じようにカメラを携えた人が数人、部活の遠征らしき地元中学生が10人、水汲みにきたであろうおじさんが1人、地元の人が数人。1両編成の気動車がグオングオン音をあげて勾配をかけあがる。トンネルに入ると気圧差で落ち葉が列車を追いかけてくる。パーミルがすごいだの、土崎工場製だの、テツならではの会話が弾む。

 岩泉駅から折り返して茂市駅へ戻る途中、押角駅で降りるか悩む。駅テツが車で迎えに来てくれるという。「KENJIどうする?」と鉄子に聞かれるが、僕は降りないことにした。鉄子は遠くをみつめ、2〜3秒悩んで降りると決めた。彼女はマチュピチュ遺跡へ一人で旅したり、琵琶湖を自転車で一周した強者だ。30分位ひとりでも大丈夫だろうと踏んで押角駅で見送る。車掌が「この人本当に降りるの?」みたいな表情をして、なかなか発車しない。押角駅へ観光で来たであろう家族が遠くから鉄子をのぞいていた。

 15分後、見知らぬ番号から着信する。鉄子からだった。

「KENJI?あたしの携帯つながらないから、別の人の借りたの。」

 有事でもあったのか。

「さっき一緒に降りたの、近所の人だったの。そこで待ってるんで。」

 えええ?もう近所の人と仲良くなってんの?

 僕と駅テツは後悔した。たぶん、女ひとりで無人駅にいるのを心配して案内してくださったのであろう。どちらかが降りていれば案じられることもなかっただろうに。

KENJI  

秘境駅・押角駅

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 僕は乗り物マニアだ、と言えるほどでもないが、乗り物が好きだ。新幹線では用もないのに端から端まで一往復する。中央線では先頭か最後尾に乗って運転席をのぞかないと気が済まない。車は運転しないくせに道に詳しい。タクシーの運転手に教えてもらった抜け道をあーだこーだ助手席から言う。飛行機ではじっとしていられないから通路側に座る。地図と時刻表のどちらかが必ず枕元にある。といっても、キハだのモハだのと車種にはこだわらない。エンジン音で機種が分かるわけでもない。分析するに僕の乗り物好きは「他人と空間を共有する心地よさ」「技術がもたらす便利さ」が楽しいのだ。

 というわけで、行ってきました秘境駅。鉄道マニアにもいろいろあって、撮影好きの撮りテツ、録音する音テツなど種の起源のように分派している。僕は時刻表好きのダイヤテツに含まれるらしい。今回は駅舎が好きな駅テツと、自分では旅行好きと言うが飲み会で「好きな路線は?」と聞きまわるほどのマニア、通称鉄子の3人で向かう。

 JR岩泉線。1日3往復しかない。詳しい情報はウィキに譲るとして、この路線に鉄道雑誌で東の横綱と称されるほどの駅がある。押角駅。国道340号線の押角峠からみる駅はこんな感じだ。谷間に見える小さなホーム。誰が使うのかと思うほど何もないが、それがまたいい。

 僕ら3人は茂市駅へ車をとめて往復してきた。

KENJI