11.本館2階和室 土壁

襖を開けてみてください。奥の四角い枠の中、黄土色の壁が「竹小舞下地土塗り壁(たけこまいしたじつちぬりかべ)」です。さきほどの廊下でご覧いただいた貫に、縄で格子状に編んだ下地「竹小舞」をつくり、その上に土を粗塗り、中塗り、上塗りと塗り重ねて作られます。復原にあたり竹小舞と古い土を丹念にはがし、新しい土を加えて再生しています。復原工事最中平成29年12月、土塗り親子体験ワークショップを開きました。その時に塗ってくださった子ども達の未来へのメッセージボードも埋め込んでいます。 

 

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12.本館2階和室 砂壁

伝統和風建築によく見られる砂壁はまず燃えにくいこと、そして湿気を調節できること、さらに乱反射して室内の光が柔らかくなることが特徴です。高温多湿の日本の風土に合うだけでなく、大火事が頻発するこの地区に最適建材だったことでしょう。すべて自然の素材ですからリサイクルもきます。奥側の床の間をご覧下さい。この壁は、解体した時に砂壁だけかき落としリサイクルしています。 

 

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13.本館2階和室 床の間

床の間は伝統和風建築には欠かせない座敷飾りで、掛け軸や季節の花を飾る小さな美術館です。とくに床の間と床脇(とこわき)のあいだに立つ床柱(とこばしら)はお客様をもてなすための大切な柱とされ、家で最もよい木材が使われます。道路側は黒柿、奥はカエデの木が使われています。 

そして床の間と床脇の間をご覧下さい。この穴はなんでしょう?洞口(ほらぐち)、または狆(ちん)くぐりと呼ばれる穴で、床脇へ飾った調度品に光をあてるためと考えられています。 

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14.本館2階和室 円窓(まるまど)

奥の和室には二つの円窓があります。以前この部屋は、1階の和室と同じく、窓はあっても日が差し込みにくい部屋でした。ゆえに少しでも部屋を明るくする配慮と、装飾を兼ねた工夫だったのでしょう。それでは奥の円窓をご覧ください。真ん中に横たわる桑の木は何の形に見えますか?波打ち際にも、雲の流れにも見えますし、ある風景にも見えます。ヒントは黒い部分をなぞってみてください。そして安波山(あんばさん)へ登ると気がつくことでしょう。 

 

その答えは…。

 

内湾地区からみた大島・亀山の稜線にも見えませんか?しかし、そういう言い伝えはなく、いつか気づいてくれるだろうと、大工さんがこっそり仕掛けていたのかもしれません。 

 

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15.本館2階天井 矢羽根(やばね)飾り

天井のすき間から見える板は矢羽根です。日本では柱や屋根が組み上がると上棟式と呼ばれる儀式を行います。この儀式では青、赤、黄、白、黒、五色の吹き流しと一緒に、鶴と亀の絵が描かれた矢羽根を屋根へ掲げます。そして地上には祭壇を置き、野菜、果物、乾物、塩、米、酒などを供え、土地の神様と自然の恵みへの感謝をあらわし、完成の無事をみんなで祈ります。

五色の吹き流しは古代中国の五行説(ごぎょうせつ)、万物の根源である「木・火・土・金・水(もく・か・ど・ごん・すい)」が由来とされ、鶴亀を飾るのは縁起のよい動物だからと考えられています。 

 

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